土砂崩れで運休していたJR中央本線もお盆前には復旧し
関西方面からのお客様も再度鉄道でお越しいただけるようになりました。
ロッヂも様々な方にご利用いただいております。
とても楽しみにして来ていただいている方も多いことは嬉しい限りです。
ご家族でお子さんの将来について話合ったり
ご夫婦で思い出話に花が咲いたり
微妙な距離感をアルコールで手繰り寄せようとしたり
ただただ青天井の盛り上がりに身をまかせてみたり
お客様の会話も多彩な色遣いを見せています。
そして共通してみなさんおっしゃるのが移動中混んでいて疲れたということと
雨が降っていて大変だったということ。
みなさんお疲れの様子でご到着されます。心中お察しします。
一方で雨の中を歩くのが好きな方
バスや電車を緻密に乗り継ぎされる方
雑多な喧噪の渦中も落ち着いてしまう方
そうやって楽しみを取りこぼさない方には憧れます。
長い移動も本さえあれば時間を忘れてしまう方
音楽に聞き入ってしまう方
”目を覚ます”と”到着”が同義語な方
その集中力がうらやましいです。
子供のころは大人のザックからお菓子やおもちゃも出てきて四次元ポケットのようにも見えました。
どこでもドアもタイムマシーンも出てくるものだと思ってました。
そんな夏休みが永遠に続くものだと信じてました。
大人になって未来ロボットには頼れないことを知りましたが
どこでもドアやタイムマシーンの必要性には疑問を覚えるようにもなりました。
例えばこの本さえあれば
この音楽さえあれば
この人さえいれば
上高地までの道途、
時間を忘れて感性に気持を預けて
幾度か瞬きをしているうちにロッヂに着いて、
向かい合う人と、あるいは自分と語らえば、
時間を遡ることもできるかもしれません。
すでに晩夏にに向かう夏休み
上高地を
感じましょう。